JAL(日本航空)が開発したリニアモーターカーについて

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昭和53年(1978年)頃に買った「特急・私鉄大百科」という子供向けの鉄道本を見ていたら、「日本航空がリニアモーターカーを開発中である」という記述がありました。

このリニアモーターカーは、JAL・HSST(超高速地表輸送機関)という名称で、空港~都市間を結ぶ乗り物ということです。

この本には、「HSSTの完成予定は昭和55年で、これにより羽田~都心は4分で結ばれる」とありました。

しかし、今現在、羽田にも成田にもHSSTはありません。

HSSTの計画はどうなったのか気になったので、調べてみました。

JAL(日本航空)は2000年にHSST(超高速地表輸送機関)から完全撤退していた

HSST開発のきっかけは、成田空港が都心から60km以上離れていて、アクセス問題を解消するためでした。

しかし、空港アクセスとしてのHSSTが完成することなく、日本航空はHSSTの開発から完全撤退しています。

HSSTは日本航空によって開発が進められ、その後、名鉄(名古屋鉄道)が開発の中心となり、最終的に日本航空はHSSTの開発から完全撤退しました。

実験線を建設し試験走行を続けていましたが、日本航空がHSST開発から撤退した理由についてはわかりませんでした。

実現不可能と判断したのでしょうか。

JAL撤退後もHSSTの開発は名鉄を中心に継続

JALがHSSTの開発から撤退後、名鉄が中心となり開発が進められました。

実験車両も順次進化したものが製作され、博覧会での営業走行や展示走行が実施されました。

1989年の横浜博覧会で、日本初の営業運転が行われました。

また、2005年の愛知万博で愛知高速鉄道(リニモ)が開業され、現在も営業運転が行われています。

空港アクセスとしてのHSSTは実現しなかった

空港アクセスとしてのHSSTは実現しませんでした。

「特急・私鉄大百科」では、北海道のJAL・HSSTについても触れられていて、「札幌~千歳空港間を9分で結ぶことができる」、「HSSTが東京・千歳の両空港にできると、札幌市内~東京都内が2時間で結ばれることになる」、「国鉄のリニアモーターカーより早く実現できそう」と書かれていました。

しかし、これは著者の願望だろうなと思いました。

まとめ

JALが開発していたHSST(超高速地表輸送機関)は、JALが途中で撤退し、空港アクセスとして実用化されませんでした。

しかし、HSSTの技術は愛知高速鉄道(リニモ)として実用化されました。

空港アクセスとしては、モノレールを含めて鉄道や空港バスが充実しているので、距離が離れていても、さほど不便ではないのかなと思います。

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