新型コロナウイルスの感染が確認された人が、日に日に増加しています。
最初のほうで集団感染が確認された屋形船、ライブハウス、スポーツジム。
特に音楽活動をされている人は、自粛要請のためライブが軒並み中止に追い込まれ、収入も断たれ、かなり大変なようです。
ライブやイベントは自粛なのに、なんで満員電車はいいの?
満員電車は濃厚接触ではないの?
という声も聞いたことがあります。
そこで、満員電車は濃厚接触なのか?を自分なりに考えてみました。
そもそも濃厚接触とは?
そもそも濃厚接触とはどういうことをいうのか? 濃厚接触の定義は?
厚生労働省によると、濃厚接触かどうかを判断する上で重要な要素は、
- 距離の近さ
- 時間の長さ
の二つとしています。↓
新型コロナウイルスに関するQ&A(問16 濃厚接触とはどのようなことでしょうか?)|厚生労働省
必要な感染予防をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(目安として2メートル)で一定時間以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられます。
つまり、手で触れることは当然として、2メートル以内で一定時間以上接触があると濃厚接触ということになります。
距離はわかりました。
では、一定時間とはどのくらいの時間をいうのか?
国立がんセンター中央病院の岩田敏 感染症部長によると、
「新型コロナウイルス感染症では、3~4分程度の緊密な接触でも感染のリスクがあると考えられています」
とのことです。(新型コロナウイルスの正しい知識と適切な対処とは?|時事ドットコムより)
ということは、一定時間とは3~4分と思っていいでしょう。
濃厚接触とは「2メートル以内で3~4分以上接触すること」といえます。
満員電車は濃厚接触であるといえる
「2メートル以内で3~4分以上接触すること」が濃厚接触なので、満員電車は、ほぼこれに当てはまります。
なので、満員電車は濃厚接触と言えるでしょう。
各駅停車で一駅しか電車に乗らない場合、乗車時間は最短で2分くらいなので濃厚接触といえるか微妙ですが、二駅以上の乗車だと濃厚接触といえるでしょう。
しかし、近くにいるだけで感染のリスクはあるのでしょうか?
新型コロナウイルスは空気感染しないといわれています。
なので、近くにいるだけでは感染するとは考えにくいです。
しかし、マスクをしないで咳やくしゃみをすると感染リスクが高まります。
国立がんセンター中央病院の岩田部長は、
「咳やくしゃみをしていなくても、マスクをしないで会話するだけで感染リスクがあります」
と言っています。(新型コロナウイルスの正しい知識と適切な対処とは?|時事ドットコムより)
満員電車に乗ったら、同じ車両に乗り合わせた人全員が、絶対に咳をしない、くしゃみをしない、一切の会話をしないと言い切れないし、全員がマスクをしているとも限りません。
そう考えると、満員電車は濃厚接触の場所であり、感染リスクがあると考えたほうがよいでしょう。
満員電車は密閉空間か?
厚生労働省をはじめ各自治体は、いわゆる「3つの密」=「1.換気の悪い密閉空間(密閉空間)、2.人が密集している(密集場所)、3.近距離での会話や発声が行われる(密接場所)」を避けてください、と言っています。
ここで、満員電車は「換気の悪い密閉空間」か?ということを考えてみます。
各駅停車だと、2~5分おきにドアが開くので、そのときに換気できてると思います。
人の入れ替わりもあると思います。
通勤電車で1時間も2時間も同じ車両に同じメンバーというのは考えにくいです。
ただし、ずっとドアとドアの中間付近にいる人は、外から入った空気に触れてるかどうか疑問ですが。
ということで、満員電車は半密閉空間とでもいいましょうか。
さいごに
満員電車は、距離の近さ(2メートル以内)と時間の長さ(3~4分以上)という二つの要素を満たしているので、濃厚接触の場所といえるでしょう。
完全に換気の悪い密閉空間ではないし、完全に近距離での会話や発声が行われる密接場所ではないので、言うなれば、半密閉空間で半密接場所と言っていいかもしれません。
なので、満員電車は濃厚接触の場所であり、3密とはいかないにしても2密くらいなので、感染リスクのある場所といえましょう。
ということで、もし満員電車に乗らなければならないときは、マスクをしましょう。
手洗いもきちんとしましょう。