ブルートレインで14系と24系がありますが、外観はほとんど同じ。
車内の設備もほとんど同じ。
では、いったい14系と24系は何が違うのか?
14系と24系の違いについて調べてみました。
電源方式が分散電源方式か集中電源方式かの違い
14系と24系では、1編成の客車に電気を供給する電源の方式が違います。
14系は「分散電源方式」、24系は「集中電源方式」と呼ばれています。
分散電源方式とは、複数ヶ所の電源から編成全体に電気を供給する方式で、集中電源方式とは、1ヶ所の電源から編成全体に電気を供給する方式です。
14系は客車(緩急車)に、24系は電源車に電源が搭載されており、1編成につき、14系は電源付きの客車が4両、24系は電源車が1両連結されています。
電源の搭載車両が客車か電源車かの違い
電源が、14系は客車(緩急車)に、24系は電源車に搭載されています。
電源(発電装置)が搭載されている14系客車の形式はスハネフ14とスハネフ15、24系電源車の形式はカヤ24とカニ24です。
スハネフ14とスハネフ15には、ディーゼルエンジン:DMF15HS-G形(230ps/1800rpm)と発電機:DM82形(180kVA)とを組み合わせた発電装置が床下に1基搭載されており、三相交流440V(60Hz)を発生し、自車を含めて5両(食堂車を含むときは4両)分に給電します。
カヤ24とカニ24には、ディーゼルエンジン:DMF31Z-G形(430ps/1200rpm)と発電機:DM95形(300kVA)とを組み合わせた発電装置が車内に2基搭載されており、三相交流440V(60Hz)を発生させ1編成すべての電力をまかなっています。
電気系統の引き通し回路の違い
14系と24系では、電気系統の引き通し回路が異なります。
車両と車両を電気的に連結させるジャンパ連結器の形式が、14系はKE8形とKE85形、24系はKE10形とKE85形。
低圧回路用のKE85形ジャンパ連結器は共通ですが、高圧回路用ジャンパ連結器はKE8形とKE10形で異なります。
14系のKE8形は片側に、24系のKE10形は両側に引き通しされています。
14系緩急車(スハネフ14)と24系緩急車(オハネフ24)の違いは、電源装置のあるなしで理解していましたが、他の客車(オハネ、オロネ、オシ)の違いはなんだろう?と思っていました。
外観も車内の設備もほとんど同じなのに何が違うんだろうと?と。
14系と24系では電気系統の引き通し回路が違いました。
さいごに
14系と24系の違いについてでした。
私は、分散電源方式か集中電源方式かの違いは理解していましたが、電気系統の引き通し回路については知りませんでした。
今回調べた中で、実は引き通し回路について、まだよく理解していません。
ジャンパ連結器の高圧回路用とか低圧回路用についても、よくわかっていません。
資料を探して調べたいと思います。
分散電源方式(14系)は分割併合するのに有利ですが、1972年(昭和47年)に発生した北陸トンネル内列車火災事故により、発火の危険性のある発電装置を客室の床下に吊り下げることの安全性が問題視されました。
当時の国鉄は、自動消火装置が完成するまでは、分散電源方式は採用しないこととして、以後のブルートレインは集中電源方式で製造されることになりました。
このような背景で24系が登場しました。
【参考文献】↓