寝台列車がどんどん廃止され、現存する寝台列車がサンライズ瀬戸・出雲だけになって久しいです。
さて、日本で最初の寝台列車は、いつ頃登場して、どこを走っていたのでしょう?
日本で最初の寝台車は、どんな寝台だったのでしょう?
ちょっと気になったので、調べてみました。
日本初の寝台車は山陽鉄道
日本で最初の寝台車は、1900年(明治33年)4月、山陽鉄道・大阪~三田尻(現・防府)を走る急行列車に連結されました。
山陽鉄道は、現在の山陽本線の前進です。
当時は私鉄でした。
大阪~神戸は官設鉄道の路線でしたが、このときは官設鉄道と山陽鉄道は直通運転していました。
山陽鉄道は、1906年(明治39年)12月に国有化されました。
日本初の寝台車は食堂が付いていた
日本で最初の寝台車は、食堂付き1等寝台車でした。
図面は、こちらです。↓(国立国会図書館デジタルコレクション)
国立国会図書館デジタルコレクション
寝台の定員は16名、食堂の椅子は8席です。
寝台はツーリスト式と呼ばれるものです。
通路は中央。
昼間は通勤電車のロングシートのような感じで、夜は長手座席を通路側に引き出して寝台にします。
上段寝台はプルマン式です。
↓こんな感じでしょうか。(暗くて見づらい…)
食堂の厨房には、石炭レンジのキッチンと調理台が付いています。
日本初の寝台車は山陽鉄道兵庫工場製造
日本で最初の寝台車は、山陽鉄道の兵庫工場で製造されました。
全部で9両製造されました。
車両番号は、1244~1246、1417~1419、1681~1683。
国有化後も車両は引き継がれ、車両番号は、イネシ9070~9078となりました。
さいごに
日本初の寝台車についてでした。
明治時代が最初だったんですね。
しかも半分食堂車で半分寝台車。
おそらく編成中に1両の連結だったと思われます。
1等寝台ということで、庶民が気軽に乗れる列車ではなかったでしょうね。